当団体は、奨学金問題を解決し、経済的理由を問わず進学の機会を保障する社会を作るためには、返済を求めない給付型奨学金の整備が必要であると考えています。そこで宮城県議会議員選挙の立候補者79名に対して、宮城県に給付型奨学金制度を設けることについて、また奨学金返還支援制度事業の改善について、考えを尋ねるアンケート調査を実施しました。
本記事では、アンケートの質問項目、候補者からの回答結果一覧、回答結果の集計と分析の順で紹介したいと思います。
〇アンケートの質問項目
1 宮城県の制度としての給付型奨学金制度がないことに問題があると思いますか。
問題がある 問題はない
2 「宮城県の制度としての奨学金制度はどのようにあるべきだとお考えですか
給付型 貸与型(無利子) 貸与型(有利子) 返還支援型 必要ない
3 宮城県として奨学金返済困難者の相談体制を強化する必要があると思いますか。
必要がある 必要がない
〇候補者からの回答結果一覧(2019年10月25日更新)
各候補者からの回答結果一覧を画像ファイルでまとめています。画像が読み取りづらい場合は (こちらのリンク)からPDFで閲覧可能です。
選挙区ごとにアンケート結果をまとめています。空白は無回答です。
〇アンケート回答結果の集計と分析(2019年8月22日更新)
1 回答数・回答率
青葉区 9人中2人 宮城野区 5人中1人 若林区 4人中1人
太白区 6人中3人 泉区 6人中2人 石巻・牡鹿 5人中1人
塩釜 2人中0人 気仙沼・本吉 4人中1人 白石・刈田 2人中0人
名取 4人中0人 角田・伊具 1人中0人 多賀城・七ヶ浜3人中0人
岩沼 3人中1人 登米 3人中1人 栗原 3人中0人
東松島 1人中0人 大崎 5人中1人 富谷・黒川 2人中0人
柴田 2人中0人 亘理 3人中0人 宮城 3人中0人
加美 1人中0人 遠田 2人中0人
合計 79人中14人(約18%)
2 回答内容
・設問1について
問題がある 14人
問題がない 0人
・設問2について(複数回答)
給付型 13人
貸与型(無利子) 2人
貸与型(有利子) 0人
返還支援型 4人
必要ない 0人
・設問3について
必要がある 14人
必要がない 0人
3 分析結果及び感想
・前回の選挙では,4割近い立候補予定者から回答が集まったが,今回は回答率が2割を下回ってしまった。回答期間が短かったことも回答数が伸び悩んでしまった要因と考えられるので,次回以降改善したい。
・回答があった全員から宮城県の制度として給付型奨学金制度がないことにつき,「問題がある」との回答を頂いた。また,宮城県として望ましい奨学金の在り方についてもほとんどの候補が「給付型」と回答した。
・回答があった全員から,宮城県として奨学金返済困難者の相談体制を強化する必要があるとの回答を頂いた。日本学生支援機構の窓口だけではなく,貸与者の立場に立った身近な相談窓口を設ける必要性を多くの候補に認識して頂いているということは心強く感じた。
・選挙後の新たな県議会において,当選された議員が給付型奨学金制度の創設や相談体制強化に向けて働きかけを行っていくよう期待する。
以上
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